moment
上り坂を朝日が照らす

一歩一歩踏みしめて

息を切らしながらも

辿り着く目的地


自転車が水飛沫をとばす

水面に反射する光

からかうように唸りをあげて

通り過ぎるオートバイ

通過列車が遮るイヤホンの音

思い浮かぶあなたの声


どんな一瞬でも
二度とこないことに変わりはない
どんな瞬間でも
閉じ込められたらいいのに


始まりの終わりも
終わりの始まりも
気づいたころには昔話
さあ今話そうか
例えばそうだなあ
聞いて知って届いてほしい


どんな一瞬でも
考える暇もなく溶けていく
どんな瞬間でも
守りきれたらいいのに


どんな一瞬でも
二度とこないことに変わりはない
どんな瞬間でも
閉じ込められたらいいのに