手と手
【手と手】



流れる電車の窓で
うず巻くコマクの奥で
浮かべているのは
同じ事ばじかり

すべてに意味があると
深く 強い目でくり返す
明日に 意味があると
笑う 冷たい手で
にぎり返す

好きだとか 好きじゃないとか
言葉のはばと 感じ方と
伸ばす手と 振りほどく手が
かさなる事を 描いてた みてた

優しい言葉の奥に
ためらう 時間の中で
数えているのは
過ぎた事ばかり

確かに踏み出す事を
願う 望むそばで引き返す
見えない 空の下で
甘く するどい声
求めてく

好きだとか 好きじゃないとか
言葉のはばと 感じ方と
伸ばす手と 振りほどく手が
かさなる事を 描いてた みてた