魔法のソーダ


飲みかけたソーダをテーブルに戻した

心なしか今日は味気ない気がした



溶け出す氷も

止まない雨さえも

魔法の言葉できっと



※.
今じゃ何にもないこの公園までの長い坂道も

隣の駅も赤青黄色と色づいていく

三年前から履き続けてる僕の靴さえも綺麗に見えた

なんてらしくもない事思ってた



暖めたタオルを頭に乗せてみた

そんなことでさえも鮮やかに感じた



溶け出す氷も

止まない雨さえも

魔法の言葉できっと



何気ない仕草で意味のない物さえも

魔法の言葉できっと



※.繰り返し



炭酸の抜けた二人のソーダ

無色透明がオレンジ色に

手が触れて頬も桃色になる

意外とロマンチックな僕が今

もしもことわざを作るとしたら

汽車に石炭を

僕には君を