冥途のミヤゲ
濁った記憶が麻痺して
支配されてゆく心が
萎んだ貴方の骸を
抱きしめていた
いつまでも


生ぬるい心臓をキレイに
取り出して
苦しそうな表情を浮かべて
私は恍惚に溺れて
"いくだけ"


狂った思考が麻痺して
操られてゆく体が
貴方の頭蓋を抱えて
歪んだ細胞に口づけ


感覚を研ぎ澄ましたのは
"そんな"場所までイッタ
アナタのせいで
私悪くなんか
"ないのよ?"
こうなったのはアナタのせいです
別に"解体"なんかね
したくなかったのに
バカなダーリンね


爪を剥いで 皮膚を削いで
体中の黒い糸無理やり抜いて
水浸しのシーツにくるんで
メスと雌の刃で
切りこんでやるわ


募った想いが解して
擬態されてゆく思想が
萎んだ貴方の骸を
抱きしめていた
いつまでも


怨念なんてまだ優しいよね
この物語は数ある一つよ
私は冥土のみやげ
あげられて
"ないのに"
ただアナタが欲しくて
たまらないのに
アナタのソレをみてると
私、腹が立つの
バカなダーリンね


骨を折って 肉を切って
体中の白い糸無理やり採って
宙吊りのロープにくるんで
メスと雌の刃で
切りこんでやるわ


生ぬるい心臓をキレイに
取り出して
苦しそうな表情を浮かべて
私は恍惚に溺れて
"いくだけ"
眼を引きちぎって
第二間接を曲げて
悲鳴を上げる姿
愛しくて
恨めしくて
たまらないわ


愛を知って 好きを知って
体中でアナタだけ全て受け入れて
真っ白いシーツにくるまって
メスとオスの快楽
忘れてないでしょ?…