「スルメの唄」
向こうの影から僕を 見ているのは誰だろう
あっちの窓から僕を 見ているのは誰だろう
人目を気にする僕の 心はいつも歪んでいる
ちっぽけなこの僕が足掻いても 何も変わりゃしないのに
空は余りに広すぎて 鳥たちは蒼に隠されてゆく
街は余りに狭すぎて 未練がましさだけが 渦巻いてる
「社会」という黒い太陽が 僕らを干からびさせている
淘汰許された人間が 僕らを齧っている
枯れた心に、乾いた身体 僕らはまるでスルメみたいだ!
悲しいスルメは 絶えず 月の光と水を求めてる
黒いアスファルトの隙間から芽を出してまで花を咲かせたくはない
それなら一生 種のままでいい
例え大人になっても俺たちスルメは彷徨い歩き続けるだろう
「海は何処ですか?」
流れる水よ吹きぬく風よ 汚れた僕らを洗い流せ
過ぎ行く時よ 見えぬ未来よ 僕らに希望を与えよ
失くした優しさ取り戻せ 全てを愛する心を持とうよ
かすかな希望を君に託し 真っ直ぐにゆっくりと歩いていけばいい
黒いアスファルトの隙間から芽を出してまで花を咲かせたくはない
それなら一生 種のままでいい
例え大人になっても俺たちスルメは彷徨い歩き続けるだろう
「海は何処ですか?」