出発前夜
手鏡 手の平の上
経験 僕だけのもの
どうして 君は知ってる
驚愕 君の表情
無意識 口が動いた
お互い 気まずい様子
しばらく 時計は止まり
第一声 君は僕に

鏡に映る君は僕で
この世界は本物か

手鏡 境界線は
ここだけ 会話の場所は
左右に 同じ世界は
返答 僕は君に

鏡を割れば君か僕の
存在を確認できる

他人を踏み越え存在の価値はある
その値はこの場で分かるはずない
怖くて 怖くて 逃げだいたいとしても
傷つき 傷つけ 不安な未来に

他人を踏み越え存在の価値はある
その値はこの場で分かるはずない
覚悟が決まればここにいる意味はない
傷つき 傷つけ 不安な未来に

手鏡 青空の下
キラキラ いくつも光り
現状 僕だけ生きて
消散 君の存在

両者は 片方を消し
カバンに 覚悟と罪を
靴には 希望と不安
ここから交差した線は今二本に枝分かれて
新しい君の経験を