人声
そろそろ そっちに行ってもいいですか
でも彼女は来ないでと言った
あなたは 生きて ほしいと 
涙目でそう言ったんだ

いつも夜になって 眠ったころにしか会えなくて
起きて手を合わせて写真が一つあるだけで
ありがたいことに 涙は枯れ切って 思い出だけが残った僕で

何を願うの 決まってるだろ
来世でも あなたと いっしょに

こんなこと願って何年たっただろうか
そこに表れた彼女は言い残したんだ
「あなたは前に進んでくれるおかたです」と
残された僕に希望のしずくが落ちたんだ

これまでの僕に別れを告げようと
するとこれが上手くいくはずもなくて
そこに彼女の力も入っているから
少し 嬉しい 気持ちになりました
これまでの出会いと別れと全て
何かで僕らつながってたんだろ
これを言葉で表すことはできないけど
確かにそこには何かあったんだ

こんなこと思って何年たっただろうか
ふと目を奪われる一枚の写真が
あの約束と思いの人声
気づくと僕は走りだしていたから

気づいたんだ僕が歩いて行けるのは
今まで彼女からもらったもので
引っ張られて支えられていたことを
これで僕はひとりでも歩いていけるから