陽炎
沈みゆく太陽を背に 揺らいでいるあの雲をただ見上げていた
滅びゆくだけの身体 それなら愛欲の中で果てていたい
欲望の果てに何を望んだのか
絶望の果てに何を得られたのか 知りたい

過ぎ去りし淡い記憶 忘れる事さえもできずもがいていた
散りゆくだけの命なら このまま憎しみの中で溶けていたい
羨望の果てに何を夢見たのか
失望の果てに何を見つけたのか 知りたい

あなたと共に終わりを感じながら
あなたの中で朽ち果てられたなら