ユグドラシル
黄昏の木洩れ日が漏れる
やわらかな森の真ん中に
静かにそこで息づいている
たった一つの世界

妬みの海に溺れて
二度と上がって
こられないような
感覚に陥った僕は
もう消えてしまえばいい

あぁ 闇の訪れに
あぁ 震える体を抑えて
あぁ 君にもたれかかって
静かに夜明けを待つ

ユグドラシル
ユグドラシル
話を聞いておくれよ
僕のくだらなくて
かわいそうな話を
ねぇ、ねぇ
笑ってよ、ねぇ
ねぇ、ねぇ
泣いてよ、ねぇ
君の世界が見たい

あっさり消える理想の夢と
べっとり残る破壊の爪痕
全てを愛せるのなら
どれだけいいことだろう

不意に君が流した涙も
僕が抑えきれない感情も
全てを消せるのなら
どれだけいいことだろう

あぁ 生きることに縛られて
あぁ 右手に光るナイフを
あぁ あいつに突き立てることも
できずに震えていた

ユグドラシル
ユグドラシル
話を聞いておくれよ
僕のくだらなくて
かわいそうな話を
ねぇ、ねぇ
笑ってよ、ねぇ
ねぇ、ねぇ
泣いてよ、ねぇ
君の世界が見たい

僕らはいつだってそうさ
何もかもが全部中途半端で
君の涙の意味も
わかりはしないのに
『大人になりたい』
だなんて
意味のない願いを託しては
Ah…

ユグドラシル
ユグドラシル
話を聞いておくれよ
僕のくだらなくて
かわいそうな話を
ねぇ、ねぇ
笑ってよ、ねぇ
ねぇ、ねぇ
泣いてよ、ねぇ
君の世界が見たい

夢にまで見た世界に
僕は立っていないのだろう
だから君に
僕が生きた証を刻もう

ねぇ、ねぇ
笑ってよ、ねぇ
ねぇ、ねぇ
泣いてよ、ねぇ
Ah…