白と黒と鈍色景色
置き去りの心と
錆び(さび)付いた夢の欠片(かけら)
孤独の中に
打ちつけてゆく悲しみ

静寂(せいじゃく)に奏でる
君に届かぬ想いも
巡る季節を
ただ見送る寂しさ

過去に寄り添う僕の
隣に朽ち(くち)果てた
白いキャンパスの上
未完成の2人

描く君との夢
目を瞑り(つむり)記憶呼び起こす
鈍色(にびいろ)に映る景色は
儚く美しく

またとない奇跡を
願うことは許されなくて
未来は残酷な黒に
包まれては沈みゆく

あれからどれくらい
時が過ぎたのだろうか
想い薄れる
ことは無く立ち尽くす

あれからどれほどの
絵を描き続けただろう
描いた絵には
1人で映る姿

この心を塞いだ(ふさいだ)
黒く染まる僕に
そっと手を差しのべる
白い君は何処へ(どこへ)

描く君との夢
目を瞑り(つむり)記憶呼び起こす
鈍色(にびいろ)に映る景色は
儚く美しく


時はまた無情に
とめどなく過ぎて行く定め
消えてゆく景色の形
君の思い出と共に

白と黒の狭間に
結ばれた約束
今再び描くと
誓った1ページ

そこに描いた絵には
一面に広がる
忘れ草に佇む(たたずむ)
2つの影法師(かげぼうし)

描く君との夢
目を瞑り(つむり)記憶呼び起こす
鈍色(にびいろ)に映る景色は
儚く美しく

時はまた無情に
とめどなく過ぎて行く定め
消えていく鈍色景色
君の思い出と共に