Mr.Baker
太陽より早く目が覚めた
まだ眠る街を歩いてみた
暗闇と静寂の片隅に
ぼんやりと暖かい灯りを見た

寝息をたてる
空に向かって
煙突から煙が昇る

Mr.Baker
静かに彼は近づいてくる
焦げたパンを持って
僕に渡した


パンはパンでも食べられないパンだねっ!


辛い眠いそんなの毎日
それでもパンを焼き続ける
食べられずに残るパンを見ては
ため息と涙を押し殺した

太陽が踊る
月は笑った
沈んでしまう事を恐れて


Mr.Baker
夢とは裏腹
進まない現実に迷う中
涙をこらえたその瞳は
雨に濡れて…


Mr.Baker
彼はパンを作る
それが幸せだと微笑み
焦げたパンを持って
僕に渡した


パンはパンでも食べられないパンだねっ!