カカシの子守唄
生まれてこの方ずっと どこか気持ち悪かった
それなりに飯は食っているし 乙な趣味も嗜むけど
今年も春夏秋冬と過ごしてみたものの
何をどこから喜びと呼べるかさえ分からない

だけど生きていなきゃいけない だけどほら暗がり
虫の息を 兎は餅ついて笑ってまだ照らすけど
夜の静寂に震えた時が 誰かの心に笑顔育てるなら
へのへのもへじでも受け入れようと思った

どこかで何か間違って この音があった事
どこかで何か勝ち獲って その笑顔が無かった事
触れ合う全てが素晴らしいわけじゃないさ 分かっている
それでも息が続く限りは 藻掻いて全部拾っている

期待が悪いはずがない 価値はあるよ確かに
虫の息も 兎が餅ついて笑っていたあの日の空も
夜の素顔に立ち尽くした その時きっとどこかであなたは振り向いた
「いろはにほへと」と誰かが唄うそばから

ずっと生きていなきゃいけない だけどほら暗がり
だけどまた照らされて 立ち尽くして暗がり
繰り返して あなたが今そばで笑っていると思いたい

静寂に震えた夜を 確かに生きて 僕らの出会いが変わったよ
ただ立ち尽くしていた へのへのもへじだけど
その笑顔が無かった事 あの音があった事であなたは振り向いた
そう思うから へのへのもへじでも立っているよ

もう少し夜と向き合うよ