時鳥
はい、裏切った 自らの心を まやかす 色の数
色彩を落としてもまだ輝く 岩盤の奥にある結晶
見落として契機を取りこぼし 断続的な遺恨に追われ
枯れ出す 枝の先 戻れない?

「グッバイ」 まかり通る既存の模造 上辺を優しく撫でる
「グンナイ」 また、見殺しの関係の 餌食を探す飼い主
「グッバイ」 またか、またか、またか、また、関係を迫る感染者
「グンナイ」 檻の中で何を学ぶ?海底のなごりか?

整合性を消された「警告」「規格」さあ誰だ?
実際こんな音がした 地割れの様な 頭蓋 砕く 硬い 固体 
機械 掘削 他界 崩壊 視界 砕く 硬い 抗体 廃材

暗い地下室の、小窓をのぞいた二つの瞳 こちらを見つめ
何かを告げる 形の無い 重い何か

それらしく装う それらしい一日
そんな、君の昔話は、もう、いらない。
自己満足の忠告と 愛想笑いに良く似た、理解の言葉
柔らかく包んだ矛盾を、どうぞ
向こうの空が赤い そっちの空は、まだ、青い

夜が来るよ

刈り取られた 置き去りの本能 瞬く 身を揺らし
人体を通して轟く 大脳の奥にある警鐘
絡まった本意を、解き放ち 今、退路は噛み砕かれ
跳ね出す 人の数 戻れない

「グッバイ」 向こうを通る護送の行列 その瞳は虚ろ
「グンナイ」 型紙通りの完成品 穴に体よく収まり
「グッバイ」 またか、またか、またか、また、感想をせまる不参戦者
「グンナイ」 彼は何故か最期笑う、関係の終わりだ

生と死を寄付された「計測」「自白」さあ果てだ
見渡された、行こう 頭蓋 砕く 硬い 固体
機械 掘削 他界 崩壊 視界 砕く 硬い 抗体 廃材

此処に広がる 壁の無い部屋 耳をすませば 始まりの音

解放に向け 削げ削げ削げ