桜の調べ
桜の調べ

斜め上からの木漏れ日に誘われて
歩く僕たちの泡沫な物語

恋の温もりはさながらに花のよう
だけどいつまでもその指に触れていたい

君と紡ぐ当たり前の日々を
ささやかな幸せと呼ぼう

今日は少し遠くまで歩いてみよう
街並みを巡る春 君と見る意味がある
永遠より限りある今を重ねて
隣で君が笑って 風に舞った花弁ヒラリ

胸に張り付いた嫌になる事柄も
空に溶けてゆくその指に触れたなら

街に、風に、君と僕に宿る
鮮やかな桜の調べ

そんな日には鼻歌を歌ってみれば
何となく描けそうさ 神様も知らないメロディー

ゆっくりとこの時を眺めていくよ
しっかりと確かめよう君がいることを

ひとつひとつ繋がれた命を
君と抱きしめてささやかな奇跡にしよう

今日は少し遠くまで歩いてみよう
街並みを巡る春 君と見る意味がある
きっといつか消えてしまうものばかり
色褪せてしまうのは仕方ないことだけど

永遠より限りある今を重ねて
隣で君が笑って 風に舞った花弁ヒラリ

あぁ春が、春が、春が来たんだな