求めているものは ここにはないな
淡い街の中 一人 僕は歩いている
求めているものは ここにはないと
逃げ出してみても どこか 満たされないんだ
色のない社会の波に すすがれて
薄くなって クタクタになって 消えていくんだな
あの頃の空には 戻れないけど
自由だった少年の羽を まだ捨てられない
もう一度 風になって 駆け抜けたい
大したことじゃなくてもいいんだ 心で感じたいんだ
この胸を 風になって 駆け抜けていく あの日の少年は
眩しい光だった どうかまた あの空へ
空を漂っている 小さな雲と
少しずつ零した 僕の夢の砂
更けては白む街が また
ありふれた今日を 連れてくるんだ
僕は変われるだろうか
明けゆく街並み 昨日より澄んでいる
新しい呼吸をして 少しだけ強くなろう
太陽は今も 等しく照らすよ
埃をかぶった 羽を広げて
もう一度 風になって 駆け抜けるんだ
眠ったままにした思いを 覚ますのは 今しかないんだ
この胸を 風になって 駆け抜けていく あの日の少年が
眩しい光の中で 微笑みかけている
遅すぎることはないんだ
行くんだ また あの空へ