誰かのことを強く思ってみたかっただけ
巡り合わせは無常 けれど意味もあるさ
列車の窓が映す それぞれの日々は
どのくらいに強度で 形保つのだろう
渡り鳥が唄う 知らぬ街の歌を
知っているように口ずさむ
どこにへもゆけない君も僕も
身を任せてゆく 心地良い揺れに
幸せかもしれない 今日もいずれ
風にさらわれ 霞む
真っ赤に燃える夕日に すべて溶けていったら
辻褄も合うだろう 君と同じ色さ
窓の外で手を振る 例えばあの人が
思う人は誰 何を悩むのだろう
雨が申し訳なさそうにさっと降る
洗うのか汚すのか誤魔化すのか
穏やかな日々へ 帰ってゆく
駅に着くたびに降りる人よ
明日かもしれない 終わりにそっと
気づいてしまったら 逃げよう
どこにへもゆけない君も僕も
身を任せてゆく 心地よい揺れに
幸せかもしれない今日もいずれ
風にさらわれ 霞む