初恋の夢
詩・クロ 曲・山下敬之
放課後が過ぎ また昼休み
ダチのメールも軽く流して
今日も明日も多分明後日も
傍から見れば無気力なWeek
たまには返事返せよ 横からダチの一声
ボケで返して心の隅で「あの子とこんな風に話せたら」
言葉足らずに歌ってみたり朝も夜も悩んでみたり
そこに居るのに手が届かない 触ることも怖かった夏
伝えたいのに言葉浮かばない 駆け寄ったら派手に転んで
見上げた空は雲が多くて 少し砂の味がした夏
うるさい窓を灼ける机も
揺れる水面もはみ出たシャツも
今じゃ昔で どこかに落として
でも少しだけ 優しくなった
「→次のページに進む」そんな度胸もないくせに
狭い心(部屋)で思い連ねて
ため息と震えに苦笑い
やがて覚めゆくしがない夢も
一目君に会えてよかった
「さよなら」言える場所じゃないけど
せめて戻らないこと願う
あと一つだけ理由があれば
多分僕はここに居ないよ
光と音が触れ合う場所で
僕は君のこと好きでした
いつかこの現実(けしき)がうそ臭く思えてきて
「誰も居ない」うるさい空を飛行機雲で切り裂いた
今目指してる僕の居場所はかつて望んだ場所なのかな?
流れた時間(とき)は僕の何かをひとつひとつ
奪っていった(壊していった)
少し前まで並んでいたろう二人分の影と足音
沈む陽の下(もと)夢に還ろう オレンジの世界で手を振る