伝承
僕らはまだ幼かった頃 意味も知らずに聴いていた歌を
どうしてそっと振り返るのだろう 走り続けて疲れ切った頃に

誰かと交わす言葉を探せば 生きてきたこと 死んでいくことも
どうしてこんな残されたのだろう そして今でも忘れちゃいない

熱の無い道 黄昏と闇 世界を隠す音 紡いで来た声
迷い込んだのは僕だけじゃない 分かっているでしょう 今もここにいるよ

躓いた度罅割れた 世界の何処かに
気付かされるのは 僕らの在り処
刹那の風 消える街灯 枯れた木々に 流れる星
僕らの願いなんて あまりに無力で


そうして残る言葉に触れれば 生きていくこと 死んできたことに
どうしてこんな傷つくのだろう だけど決して失くせはしない

彷徨っていた道 迫り来る闇 揺れる波の音 辿り着いた場所
道を違えたのは僕だけじゃない 分かっているでしょう 君はどこにいるの

届かないのに手を伸ばす 世界の片隅
貫かれては 零れる弱さ
息づくもの 無くしたもの 手にしたもの 壊れたもの
僕らの命なんて あまりに僅かで

躓いた度罅割れた 世界の何処かに
願っていたのは 僕らの未来
刹那の風 消える街灯 枯れた木々に 流れる星
僕らの命なんて あまりに儚くて

誰かと交わす言葉を探せば 生きてきたこと 死んでいくことも
どうしてこんな残されたのだろう そして今でも忘れちゃいない