虹の向こう側
時計は昼の二時 太陽はご機嫌麗しく 
君と少し遅めのランチ食べに出掛ける
靴が濡れないように空を映した水溜りを飛び越えたから
繋いでいた手は解いて君は少しだけ前を歩く すぐに追いつける距離だ
ゆるくなった靴ひもを直しながら僕は
ぼんやりと眺めた虹の向こう側

Tシャツは青い生地 背中はゴキゲンなプリントで
君と少し砂糖を入れすぎたコーヒー飲んで喋る話題 別に特別なことはないけれど どこか愉しげ
雨上がりはキラキラ 街はなんかプリズムしてる そんなイメージがいつもあれば…
溶け残った角砂糖回しながら君が
ぼんやりと眺めた虹の向こう側

振り返る昔のこととか 繰り返す毎日のこととか色々 混ざり合ってたまに疲れてしまう 溜息は静かにこぼれ

繋いだり離れたり僕ら少しずつシワを増やし また同じような距離感で
当たり前のことばかり たまにちょっと贅沢したりしたい また同じようなイメージで
古くなった靴ひもを直しながら僕は
ぼんやりと眺めたい虹の向こう側
その時も眺めたい虹の向こう側