つめたいよるに
思えば遠くまで来たようだ
わたしの足はもう棒のようになって
いつしか考えることもなくなって
寒さも感じなくなって

遠くで呼ぶ声がして
わたしは月へと駆け出していく

悪い夢から覚めたようさ
身体は鉛のように重くて
それでもただ進んでいく
何もなかったかのように

遠くで呼ぶ声がして
私は月へと駆け出していく
海が見えたような気がして
涙を抑えて走っていく