色褪せた森の中で、
囚われの少女が言った
「ここには真実がない」って

逃げだした少女は知った
「ここには出口がない」って

色を失った森の中で叫ぶ、
「わたしは、もう戻れないの?ねえ?」

― 君が没入してしまうのに、そう時間は掛からなかった
  フィクションとノンフィクションが混ざり合った妙な物語の中へ沈んでいく
  答えを求めるがままに駆け回ったあげく
  知ってはいけない真実を知ってしまったかのような感覚
  今まで築き上げた全てを、否定され、否定され、否定され……
  君に残ったものは何もなかった
  存在証明もなくしてしまったようだ
  これからは数に隠れて怯えて生きてね
  みんなそうやって消えていくんだ
  そうだよ、ここに君はもういない ―

模倣的で受動的な似通った木々たち
『能動的な存在』
敵を馬鹿にして笑っている