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「Virtue」全曲解説④「Missa~月の抱擁~」
2013年2月02日 Shion
アメブロからの転載その③になります♪

これは作曲がGt.いくとせさゆ、作詞がVo.神流、ボーカルが僕と神流、という初の組み合わせです。
いくとせ氏がClef Dollの為に曲を書いてくれるのも初めてなら、神流ちゃんが作詞するのも初めて。
すごく良い化学反応が起こっていると思います。

この曲は原曲が出来上がった時点で、「ヴァンパイア」というテーマが決まり、そこから作詞者、作曲者、ボーカル、みんなで練り上げていった感じです。
個人的には、ヴァンパイアというテーマはずっと使いたかった部分なので、かなり色々と口を出しましたね。


作曲者いくとせからのメッセージです。


作曲した時から、ゴシックっぽい雰囲気にしたいという意向があったので、ヴァンパイアというテーマが決まったときは「これは来た」、という感じでした。
テーマが決まり、作詞が始まってからアレンジを組んでいったのですが、最初メタル路線だったのを一度若干弱めています。
が、ShikiやShionからの、やっぱりメタル路線で、の一声がかかったため今のような形になりました。
個人的に今回のアルバムの中ではドラムの"技"が冴える曲かなーと思ってます(もちろん全曲全パート聴いて欲しいですがw)

Aメロ直前や曲最後ののタラララタララララーのキメは絶対使いたかった。
これは初期案ではサビの最後のフレーズでした。
Bメロやサビの神流さんのコーラスパートは神流さん自らが作ってくれた部分です。

各ボーカルの雰囲気についてはShion初め相談を繰り返した部分で、ヴァンパイアのおぼろげな部分が出ているのではと思います。


続けて作詞の神流から。


「ヴァンパイア」がテーマということで、夜をテーマに作詞しました。
これは元々が私が個人的に文章にしようとしてた話が原型になっています。
皆さんの意見を組み込んで大分変わりましたけど…(笑)

ヴァンパイアという存在は、人間の血を奪って生きるもので、そうでなければ死んでしまう。
いくら人間に害なすものだとしても、それを罪と言われるのは人間にとって食事が罪と言われるようなもの。
頭でわかってても、彼らにとってもそれは悲しいことなのでは…と、そんなことを考えて構築していきました。

≪光に別れを、闇に口付けを≫のフレーズはわりとすっと出てきて、それは初期段階から決まってました。

光…人間の生活を捨てて、
闇…化物と呼ばれるものとしての生を受け入れなければならない。

なりたくてなったわけではないけど、なってしまったからには自分を肯定するというか、どこか誇りを持つようなところもあるのではないかと。

虐げられるものの悲しさ…というテーマも含まれています。

後は…
≪幕に閉ざされた舞台≫というフレーズがあるんですが、文章的にはおかしいのでしょうけど、私が譲れなくて押しきった感があります(笑)
閉ざされて見えない舞台の中というか…普段は見えないようにされてる世界、それがどうなってるかわからないところを強調したかったというか…。
舞台の中の世界に奥行きを感じる表現かなとか思ってます。


お二人からの話でもわかるとおり、これは原曲から最終段階まで、紆余曲折ありながらも、最終的な着地点はかな早い段階で見えていた曲です。
ボーカリストとしては、原曲を聴いてテーマがヴァンパイアになった時点で今の歌い方をイメージしていました。自分の中ではスッと世界に入っていけましたね。
歌詞に関しても、すごく気に入ってます。神流ちゃんから最初にストーリーを聴いた段階から口は出していたので、自分のイメージするヴァンパイア像もきちんと落とし込めたかな、と思ってます。

神流ちゃんもボーカリストとしてかなり苦労していて…何度も何度も歌い直しを要求してしまいました。
けれど、今回この一曲に入魂してくれただけあって、イメージ通りの歌になったと思ってます。

この物語は、物語の内容としては本当に一部のみ切り取ったものと言うか、「ヴァンパイア登場!!」みたいなイメージで良いと思います。
主人公の背景や、この物語の底にあるものについては何も語られていないと思う。
ただ、Cメロとかを聴いてもらえれば、朧気には僕の演じたヴァンパイアの姿は見えるようになっているんじゃないかと。


ちなみに、冒頭の台詞部分は僕が後から思いついて神流ちゃんに付け加えてもらったものです笑
この二人の関係というものも、ほんの少しだけ見せる事が出来るんじゃないかと笑
個人的にはこういう、曲の最初にちょこっと喋るようなセリフの入れ方が好きだったりしますw



さて、次回はClef Doll初の本格バラード「Water Lily~泡沫の花~」について!
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