極光の光
最高到達点からの急降下 鼓膜より内蔵揺らす重低音
最果てで鳴らす音の集合体 時代の歪みを描き出す存在
一瞬の時の連続の中に 真実を照らす一閃の光
網膜が映す世界の中に 淘汰する日々に正解を探す

例えばもし遠くに泣いている人がいたとして
そのひとが夜空の流星に何か願うときに
ネガティブで不安な音が この世界を満たすならぼくが
GAINを上げるから きみはただ

彼方まで届くように我が儘に祈ってほしい
日常の中 夢の破片を繋ぎ合わせた滑走路
高く遠くへ空に描く放物線
群青の空 翔け抜ける世界の果てに見る
永遠の終わりを

不確かなものが満たしている国で
磨き続けている自分だけの刀
確かな道を選びぬくなかで
邪魔になるものを切り開くちから
重心を落とし追い風を受けて駆け上る先の一点を見つめ
全霊を込めて全力で踏んで 宙を舞うきみは七色に光る

何ひとつ報われない現実に疲れ果てて
ねじ切れそうになった心を両手で握りしめて
6弦と無限の間 光すら届かない世界が
振動する程の音を鳴らすから

完全な世界なんてない 完成した人だっていない
細胞は昨日のきみの機能に 加える孤独な進化論
宇宙の果てに青く浮かぶ球体は
僕らの歩く道を照らすために作る
極光の光を

60億以上の構造体が複雑に絡んだこの世界で
武力と無力両手に持って何を守って生きれば良いんだっけ
人の一生は有限で 僕らには時間が足りなくて
大切な何かをすてて生きてきた

混沌とした世界の中では 君は少しだけ遠すぎた
悲しい顔も喜ぶこえも 手を伸ばしてももう届かないけど

たとえばもし輪廻があったって 生まれ変わる事がなくたって
後悔もしないでこれで良いんだって 
死ぬまえは君に「ありがとう」って言おう
森羅万象が入り乱れる銀河の下 真実の中 粉雪の中 きみが残す
存在の証明を ひかりの風景を ひとは作り出す
極光の光を