朝が来る絶望を体が繰り返す
一番の優しさで
殺してほしかった
抱かれた胸で目を瞑り
笑顔のままで
名の付いた約束よりも
心を覗き合える眼を
狂気にふれた二人は
重なる時間 求め合う
柔らかく色の無い笑顔で
「おかえりなさい」
あなたの血を飲み干して
その全てを知りたいの
あたしの肌を切り裂いて
痛みを浴びたい
あなたの首に爪を立て
喘ぐ声が聞きたいの
あたしの天をぶち抜いて
思考を止めてよ
どんな女に触れる日も
あたしがよぎるよう
魚のように流れかわし
呪文を刻む
半世紀が過ぎた後も
優しく髪を撫でてね
あなたの腕をちぎって
抱いて眠りたい
あたしの髪を紡いで
絡めたい
あなたの脚を結んで
遠くへ行けないように
あたしの胸を貫いて
呼吸を止めてよ