少し疲れたね
帰り道何気なく足を止めて
錆びたフェンスに身体を
あずけて眺める見慣れた街の景色
行き交う人々の中で一人
現在(ここ)から動く事を何故か怖がった
ずいぶん擦り減ったな
並んだ足元見てポツリつぶやいて
周りを見渡したら
誰もが同じく何かを削ってた
失い過ぎてく日常の道
迷いながら踏み出す…
ビルの陰に沈む夕日
伸ばした手で掴めそうな空でも
「君だけでは飛べないよ」
そう教えてくれたあの唄が
かすかに耳に届く
音がこぼれてく
足跡にも似てる乾いた音色(かたち)
拾い上げることなく
背を向ける人をただ見送って
あの頃は描けた温もり想い
自分の手をつないだ…
街の灯りに隠れてる星
少し背伸びで触れそうな月でも
「君だけでは持てないよ」
伝わるコトバ何よりも強く
存在(ボク)を握りしめた
そうだよ
ねぇ……!!
ねぇ……!!
自分の中に楔を立てたまま
一人では行けない場所へ僕は!!
ねぇ……!!