夜間飛行のボッサ
涼しい風が夜を駆けてく
大好きな朝へ あと1時間
でも今は このまま夜ならいいのにな

木に囲まれた 小高い丘の
すすけたビルの 赤い光が
地図もなく走る二人の 灯台代わり

電気の街も 雑木林も 田んぼのムーンリバーも
ヒグラシが鳴くまでは 二人だけのものになるの

丘を越えたら 新しい町
夜に飲まれた 見知らぬ町は
不思議だね とても懐かしく 目に映る

森のざわめきも 河川敷も 港のコンビナートも
国道のネオンに包まれて 二人だけのものになるの

暗い機内にぽつんと光るステレオが 昔の歌を歌う
誰も見ていない信号が変わったら 二人はまた風になるの

涼しい風が夜を駆けてく
大好きな朝へ あと20分
でも今は このまま夜ならいいのにな