曖昧な空と海の境界線
滲んで溶け出す 黒い影を落とす
限りなく淡い透き通る空間に永遠に焦がれている
あまりにも汚れない空想に
及ぶはずもない 黒い影が
透明な水を侵すゆらゆら かすめていく
濁った水が 垂れてはじけた
時計が止まる 朝が終わる
一瞬で絵の 世界が変わる溶けて消える夢
私のベッドには睡眠薬がたっぷり染み込まれて
ここまで随分と守られすぎて生き延びてきた
ぬるい絶望 噛み殺して
水平線を ただ一人見つめていた
桃色の空と花が 溶け合う瞬間
暖かい微垂みの中の休日
するりするりと 日を重ねてゆく
たらりたらりと 蝋を溶かしてゆく
私のベッドには睡眠薬がたっぷり染み込まれて
ここまで随分と守られて生きてきた
「まぁ これも 幸せか」と
満たされて 許されては おちていく
今さら気づいたか 身近にきて やっと
水平線の向こうなど 想えるはずもなく
ゆらゆら 浮き彫りになってゆく
残された灯は どのくらい