the Scenery
ゆらゆらとアスファルトは全てを照り返す。
小さなひび割れから声が聞こえる。
奴らはそこに電柱突き刺し、そこらの家に光を届ける。
もう眠るしかない、眠るしかない。

昔からそうだった。
守ろうとした。
その度に打ち据えられた。
起き上がった。
何もなくなってた。
海だけは変わらずにそこにいた。

町はだんだんと形変え、飲み込まれる。
小さな君の家は見当たらなくなる、
歳をとるたびに覚えたことは一つずつ役に立たなくなる。
もう眠るしかない、眠るしかない。

昔からそうだった。
守ろうとした。
その度に打ち据えられた。
起き上がった。
何もなくなってた。
海だけは変わらずにそこにいた。


難破船の破片につかまって
昼は水平線しか見えない
夜は夜空しか見えない
始めて見る景色しかない だけど
なぜか君を思い出す

確かなものなど何も無いという
大人は赤ん坊のように
無垢な笑顔でただ輝き失って
夜道では気づけないだろう
無灯火の自転車にひき殺されるんだろう

オレンジジュースがアルコールに変わって
チュッパチャプスがタバコに変わって
そんな歌を笑うようになって

海の見える穏やかな町で
君と暮らしたことも
それを壊していったやつがいることも

確かなものしか無い
確かなものしか無い