ロボトミー(新録)
霧雨の中横切る 男が一人走っていた
閑雅な街に見惚れた トラックの悲鳴
空席のサーカス横切る 女が一人座っていた
忌まわしき日々に飽きて 寝ようとする

青過ぎた空にタバコを咥えて
悴む両手に希望の灰
いつか其処に辿りついたその瞬間
ここにはもう用は無いのさ

気宇壮大の心を 捨てたあの政治家
翳む未来に価値なんてありゃしないさ

萎んで腐ったあの花のように・・