アイスダスト
いつもの空は
ただ優しいのに
あれはおそらく
はじめてだった

僕の涙で
光の屈折が
狂ってしまっても
君はうつり変わりしない

突然吹く風に溢れていた
雫が道を迷う
ただただタダ
途方に暮レタ日

真冬の星夜に
居場所はないから
もうひっそりと消えるよ
白い吐息が凍りそうなくらいに
冷え込んでいく

やがて季節は
空っぽの人間(ひと)を
周回遅れにして
再び巡り合わせる

幾千万億数えきれない
出逢いがある中で
そんな二人は顔を見合わせた

広場のベンチに
並んで座って
どうでもいい話をした
缶コーヒーがぬるくなっていってたって
気づかないまま
過ぎていった

雪が降りだしていた
何も言えない
何も聞こえない
輝いていた

魔法のルーンを
空に描くよ
今この時よ、永遠に・・・
冬の星座は
見当たらないけど
氷の結晶きらめいて
哀しみより深い「ありがとう」がこの胸にある
募る想いがとけていく