在る雨の降る夜
泪が…
雨に塗り潰される
僕は逃げる様、海へ-
走って行くんだ
愛の波
君の微笑みが 心の闇
胸の痛みが和らいだ
泪を海に注ぎ込む度
海は手招く
空垂れ込め雨が降る度
帰りたくなる
君の元へ…ただ…
深海の静寂
僕を優しく包み込む
互いの訳は決して
必要ないのさ
無数の網
君の濡れ髪が いつの間に指に絡み合う
このままで…
鼓膜は破れ 視界はゼロへ
海は手招く
もはやここに光は届かぬ
恐くはないさ
君の元へ…ただ…
説き伏せた魂
総てここへ置き去りに
次に出会う時はそっと 君に打ち明けよう
折りにふれ解る日が来る様 行き長らえる事にするよ
死ぬまで…
時は流れる
止まる事なく
総てを飲み込み
泳ぎ疲れて行き着く場所は 二つとないさ
君の元へ…ただ…
君の元へ…ただ…