夜をめぐらせて
今年もあと少し
シャンプーの香りのする街路を抜け

北風寒いんだけど
ゆっくりと歩む足取り 手のぬくもり

金曜に出かかったことばを噛みしめている
昼夜廻らせてわかった 君しかいない、と

もっともっと素晴らしい世界があると仮定して
いかにもそう、と思っているこの夜さ
そっとそっと ふたりで分かち合う 痛みや幸せ
増やしていこう 互いに恋して

「たまには着飾るね」と
新調のワンピースを照れくさそうに

本当はこわいくせに
つよがりを言ってみせては悪戯っぽく笑う

日曜の公園で ぎこちないけど抱きしめる
おしゃべりな君さえ静かな 夜空の下

ふっとふたりの会話が途切れるその瞬間に
全ての感情を抱きしめてキスをするよ
なんだかんだ明日も君に「出会う」のを期待している
魅せてよ いろんな素振りで

もっともっと素晴らしい世界があると仮定して
いかにもそう、と思っているこの夜さ
ずっとずっと愛おしさは増していく
日々は重なって 笑ったり、怒ったり

もっともっとふたりで分かち合う痛みや幸せ
増やしていこう 互いに恋して
嬉しいんだよ 君に恋して