月下
ふたりで過ごすこのとき

空で月が見下ろしている

僕が君の左側で君が僕の右側


そんなふうに過ぎる日々が

もう何年続いただろう

僕のこの右手は君と

くっついているのかな


目をそらして君がいつか

小さく呟いた言葉

今も記憶のなかずっと

さがしてる 守ってる



薄く青く染まってく空

のびた雲はもう消えた

夕方のやわらかい風

君が持つ袋の音


少し前を歩いてく君のうしろ姿を

僕はいつまで見ることができるだろう

できるだろう



ふたりで過ごすこのとき

空で月が見下ろしている

僕が君の左側で君が僕の右側