煙草
何もすることが無い昼の日差しに照らされていました
窓から覗いてた外の景色が今日は透き通っていて

まじまじと見ることも無く新しいものを探しました
ただこの部屋に残った香りをどうにかして消せないもんかな

言葉よりも互いを信じて過ごして居たかったのに
最初から最期まで言葉ばかりでした
フィルターは目詰まりしてる


懐かしさ全部 質素な箱にしまいこんだら
入りきらなかった気持ちはどこかに埋めに行こうよ

抉り取られた心の隙間を何かで誤魔化すより
生まれ付きこの形なんだと嘯きながら生きて居たいな

冬を越えて繰り返したらまた一年経つらしくて
そんなことより明日のこと考えなきゃいけないのに
西日に溶けて無くなりたい


君が嫌う煙草に火をつけて
君が嫌う口うるさい大人になって
君に合わせた歩幅が広がって
自分の好きな服を着出したよ

これで元通りだろうか


すぐにほどける単純な結び方で誇らしげに手を繋いだ
我慢だとか時間だとか大したこと無いと思ってた
二人のために互いのために流した涙があったとして
それが何の意味も無いと僕らが一番わかってる

そこだけは通じ合えてるんだな