曖昧な誘いを尽く断ってきて
即席の船に乗り
即席の旅に出よう
何も必要ないから
何も訊かずに傍に居て
今は何も捉らわれず
波間に揺られていたいの
地平線の向こうからうねり出す
四弦のリズムに掻き消させて
髄まで染み渡った下らない罵声を
どうにか泣かずにやり過ごしたい
曖昧な誘いを尽く断ってきて
今は何も捉らわれず
波間に揺られていたいの
ワガママを云えばキリが無いわ、幾つになっても
この手があの天井に届くと疑わないの
途切れそうな糸を繋いで
不自然でも良いから傍に居て
今だけは叱らないで
無心で揺られていたいの
地平線の向こうからうねり出す
四弦のリズムに掻き消させて
髄まで染み渡った下らない罵声を
どうにか泣かずにやり過ごしたい