白い道 朝の匂い しかめっ面に光の塔
黒い煙混ざりあう空
錆びついた街の灰色
懐かしい記憶をたどる
風が運んだ季節を
その痛み 忘れていても
凍りついたままの心
嬉しくても うまく笑えない
悲しくても うまく泣けない
機械仕掛けの肌の感触では
触れる心も温められない
空が泣いて 花が咲いても
募る涙のまま枯れるかな
蒼い朝 東の風
香のない世界に 雪は降る
白い吐息 光る霞
粉の絨毯に消える音
黒い土混ざり合う頃
忘れられかけた街と涙
起動中 システムエラー
探したファイルは消えている
上書きされるあのデータ
惜しい気もするけど
嬉しかったら うまく笑うんだよ
悲しかったら うまく泣くんだよ
旅の途中で触れる体温は
過去も心も溶かしてくれるだろう
空が泣いて 花が咲いても
募る涙のまま枯れるかな
蒼い朝 東の風
香のない世界に雨が降った
苦しくても 寂しくても
もう少しだけ感じていたいな
重たい雪が雨にかわる頃
香のない世界に花は咲くかな