アカツキ
街は静まる暗く 照らし出される焦燥
色付かぬ景色の中 写し出される自分の色

いつか失った 幼い夢も 夜に消える
誰も知らぬまま たった一人で 明日を探す

夜が明ける前に 辿り着かなくちゃ
そう息巻いて 歩き出すけれど
目的地も 帰る場所もなくて
僕は夜の遭難者

歩き疲れて 瞼を閉じる もう眠ってしまおうか
そんな時 耳に飛び込む 僕の名前を 呼ぶ声がして

走り出した足 声はまだ遠く
その先に 何があるかも知らず
形振りも構わずに ひたすらに
僕は夜を駆けていく

辿り着いた場所 白く滲む街
もう声は聞こえなくなった
赤く染め上げる 静かな街を
僕は明日に辿り着く
ほら 真っ赤な朝焼けだ