見渡すかぎり不愉快で馴れ合いが手をまた汚してた
いっそ見えなくならないか 守った心もうこのざまだ
僕を呼んだあいつの声は3日を待てば恐らく帰る
いっそ聴こえなくならないか 投げ出すことが唯一僕らしさ
一晩かけて組み上げた音の積み木はいつも崩れる
そんなの理由は簡単だ 歌に面して僕が斜め
集まる人をそこに並べ見せつけてやった綺麗事
勝ち誇って立ち尽くした 信じてあの子は命売った
何をやっても駄目だった 僕が声枯らして歌ったのは
憧れに僕を重ねたもの 到底僕の勝ちは無いが
誰の姿を借りたって 伝えることがきっとあんだ
だから迷わず歌ったんだ 僅かだけどファンができた
それで見えない誰のことも 知らないで 知らないで
名前を呼んでくれた君に ばれないように笑って
いつしか暮らす僕の家に 住みついた人真似作家
そいつがいつも目指したのは 誰でもない自分だ
現実を見せつけられた日に逃げ込んで部屋にこもって
向き合ったのは自分自身 書くことが無かった
積み上げられた駄作の山 苦しまぎれに書いた手紙
最後に出来たオリジナル 彼にとって最高傑作
誰が聴いても駄作だった ギターかき鳴らして歌ったのは
他でもない1人のこと 1人が想った君のこと
皆帰ってしまったけど 1人残ってくれたんだ
僅かにできたファンも消えた 初めて僕は僕を知った
それで見えない誰のことも 知らないで 知らないで
手紙を読んでくれた君は 心開いて笑って
いつしか暮らす僕の家に 住みついた人真似作家
そいつがいつでも書いたのは 間違いなく自分だ
そして見えない誰のことも 知らないで 知らないで
最後に拍手くれた君に ありがとうって伝えて
いつも静かな僕の家で 腕を切って命たった
そいつの最高傑作は 笑う笑う君だ