見間違えるはずもない あの顔が
偶然出くわした私に微笑みかける
知っているよ あなたの幸せな今を
あとどれ程経てば 穏やかな喜びに変わるのだろう
あいたくなかったよ 蘇ってしまうから
これ以上増やしたくない 眠れぬ夜と涙は
どうして いつまでも私の何処かに居座り続けているの?
帰り道を教えたはずなのに
聞き慣れ過ぎてしまった その声が
悲しいくらい 心地好く響いている
悴む指先があなたを求めるよ
冬の風がそんな私に気づかせる 「有情の夢さ」
やさしい言葉ならかけずにいてください
これ以上味わいたくない 焼きつくような痛みは
でも 『傷』ではないのだと強がらせてほしい
今ではもう 私だって 別の道を歩いてゆこうと
消し去ることなんかできない記憶だけど
あなたの笑顔も声も いつの日にか
そう いつかは 想い出のキレハシ
色褪せぬキレハシ