そんなに大きくない町をただぶらぶらと歩く
それだけで良かったのさ、僕らの放課後は
目の前の小さな港に大きな夢並べて
誰が先に掴めるのかを
ただ話してただけさ
もう暗くなってきた
そろそろ門限だな
一番先に帰るのはいつも僕
「また明日」
ちんちん電車が走る
ゆらゆらと僕を乗せて
ぶらぶらと歩き疲れた人達と僕を乗せて
ガタン、ゴトン
ガタン、ゴトン
ガタン、ゴトン
ガタン、ゴトン
大きな町に憧れてこの町をもうすぐ出て行く
夢だけは大きくなって
もうすぐ出て行くのさ
欲しかった物は全然手に入らなかったけど
手に入れた物は全部、宝物だった
暗くなりそうな門限間近の空
そんなに大きくない町に手を振った
「バイバーイ」
ちんちん電車が走る
ゆらゆらと僕を乗せて
ぶらぶらと歩き疲れた人達と僕を乗せて
ちんちん電車が走る
お母さんからはメール
「早く帰ってきなさい。
今日はカレーだよ」
ガタン、ゴトン
ガタン、ゴトン
ガタン、ゴトン
ガタン、ゴトン