幻影
暖かい日差しさえ
僕をあざ笑うかのよう
月明かりに照らされて
影は消える

雲がかかり世界はくすみ
浮足立った存在意義は空に染まる

霞んだ言葉をいくつも紡いだ
手探りの旋律、ただしがみついて

叫んだ幸せ空へ消えていく
届かない旋律、ただ彷徨うだけ

逆説のまま世界の歯車は
回り続け自分の影すら見失う

答えを探して手を伸ばす夜明け
モノクロの時計、ただ時を刻む

秒針の音が包み込む夜明け
モノクロの光が体温を奪う