福永隼之介

拝啓　今彼さん


「拝啓　今彼さん　どうも、元彼です。
突然のお手紙、失礼かと思いますが、
今日はぜひあなたに聞いて欲しいことがあるのです。
どうか一度だけでも僕の想いを覗いて見ませんか。

ほんとはそんなに穏やかじゃいられないんだけど、
彼女が信じると言い張ったあなたを信じてみるよ。

彼女が眠れない夜は寄り添い頭を撫でてください。
何もないとこでよく躓くので注意してください。
元、元、元彼さんとの辛い過去も受け止めてあげてください。
そして、僕のことなどすぐに忘れちゃうほど愛してください。
頼んます。
頼んます。

拝啓　元カノさん　どうも、お久しぶりです。
今日も元気ですか変わらない笑顔で笑えていますか。

もしあなたが彼女を立ち直れないほどひどく傷つけたとしたなら
僕はあなたを許すことができない。覚悟してください。
でも今は彼女の幸せを願うもの同士だと信じるから
どうぞ僕の分まで愛し愛され幸せになるがいいさ。

追伸
まだまだまだまだまだまだまだまだ言いたいことはあるけど、
彼女や、あなたや、何よりこれからの僕自身のために、
さよなら。
さよなら。
さよなら。」