愛と名の付くものならちょうだい
あなた一杯の愛をちょうだい
まだまだそれじゃ足りない足りない
この目に映るもの、手当たり次第
抱きしめても
愛する頃には灰になる
くたびれたシャツと
擦り切れた踵を引き摺って
二駅の永遠を数え終わる頃
溜め息が萌ゆる、眠らない街では
自動販売機で愛が買えるらしい
ごめんあそばせ
御命頂戴
引く手数多のアナタをちょうだい
私だけのものでいてちょうだい
人間はもう駄目かもしれない
欲しがるだけ
欲しがった愛は
燃えないゴミ
あらゆる願いは枯れて、宙を舞う
木枯らしの口笛が
欲張りな僕らを嘲笑う
遠い春を待つビルの合間では
ささやかなlove songが響いた
僕-君は何だろう
僕ら、計算式のように美しくはなれない
解けない
生きられはしない
時に醜く、幼く
それでも、また
愛してしまうんだろう
どうしようもなく
不細工なその愛を
手と手で確かめあうんだろう
やがて
月並みの永遠を数え終わるまで
僕らは生くんだろう