神様ごっこ
夢 正気と狂気の月曜
目と耳を開け放して口から吐き出したせっかくの偶像も
痩せ型のアルビノが用意周到な論理でけちをつける
「お粗末な神だな」
砂にも粘土にもなれない泥の集合体
省エネ状態の解き方は 少年の詩で忘却の彼方
だから 唯一の癒しを眠りに見出す
他人の恐怖や ペテン師を追跡して貶める自我がいない場所
「今夜のお客さんは未来からやってきた二足歩行ロボット
人工知能のおかげで人間の心象風景に適切な歌も歌えるよ」
人のつくりしものは すべて 人のため
気味の悪い友達が欲しかったわけじゃない
心地良い愛撫を繰り返すうちに 立方体が風景を削りとる

オ日様ハ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル
オ月様ハ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル
オ星様ハ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル
神様モ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル

夢 動機と意味の捏造
目と耳を塞いで喉の奥に押しとどめた悲劇の偶像
始まりと終わりが同居する温室
「すべては上手くいく」
一年周期で生まれ変わり
その都度 記憶の海を漂って形を獲得
似たり寄ったりの神様たちが狭い世界を露呈する
貞淑な妻をめとった亭主 搾り取った分身を提出
「今夜のお客さんは北の大地からやってきた牛のお母さん
行方不明の娘数名 実はもうどこにもいないんです」
人のつくりしものは すべて 人のため
受難と犠牲 嘘つきが裁かれる
呼吸に気をとられていたら 人の気配が消え去った
僕から皆がなくなり 皆から僕がなくなる

オ日様ハ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル
オ月様ハ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル
オ星様ハ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル
神様モ知ッテイル ココニ在ルト言ッテイル

ドレガホンモノ?
世界平和ヲ歌オウ
人種差別ヲ無クソウ
ナニモノニモカエラレナイ コノ愛ヲ歌オウ
ボクノココロハドコ?

ドレガホンモノ?
イツモ餌ヲアリガトウ
イツモオ掃除アリガトウ
イツモオ乳ヲ搾ッテクレテアリガトウ
ワタシノムスメハドコ?