約束しよう 二人が17になった時
世界で一番キレイな景色を見つけに行こう
朝靄と静けさに包まれた道を
二つの足音が駆け下りる
港から響く汽笛の音に
眠っていた街が目を覚ます
「急ごうぜ今日は月に一度の入港日だろ」
苦しそうに咳き込むお前が頷く
大人になるのが待ちきれない二人
出港の汽笛が夢を覚ます
偶然見つけた丘は あの日から
二人だけの場所になった
7年経ったこの丘からは もう
ハッキリとは思い出せないけれど
夕日に染められた景色とギターのアルペジオ
その中で1つまだ思い出じゃない言葉
「約束しよう 二人が17になった時
世界で一番キレイな景色を見つけに行こう」
この街も海も空も見渡せる丘で
いつものように待ち合わせ
珍しくお前が先に来てなくて
帰りの時間まで 一人きり
「昨日はごめん」と微笑んで
俯いてギターを差し出す
「明日からまたしばらく来れなくなるから
このギターをキミに貸してあげるよ」
夕日に染められた景色とギターのアルペジオ
雨の日も風の日も この場所に来ない日は無かった
「また遅刻だね」ってお前が待ってる気がして
もう二度と会えないなんて 信じられなくて・・・
この街でたった一人の親友だった
形見のギターを お前自身だと思ってんだ
「心の準備は出来てるか?」もちろん返事は無い
海が輝くのを合図に 約束の日を迎える
「さあ、行こうか」