夜花火
味気無い夜空で妖艶に咲き誇る
退屈を切り裂いた
打ち上げ花火

儚く揺れて暗闇で咲き乱れ
やがて散る事を知った
線香花火

悲しげに煌めく星をなぞる
音と光を従えて散っていく

歩む限り続く道で
進む故に離れていく過去が
思い出せなくなる前に
目印の傷をつける



笑い声が夜の狭間で
鳴り響く
もう戻れない想い出と
青春の光

今はまだ誰かと同じでいい
ありきたりでもかまわない
輝いてくれ

狂い咲いて乱れては散り
地を這う事になろうとも
夜花火は燦然と鮮やかに輝いて

歩む限り続く道で
進む故に離れていく過去が
思い出せなくなる前に
目印の傷をつける

味気無い夜空で
妖艶に咲き誇り
やがて散る事を知った
夜花火