町田で新規バンド ベーシスト募集！

なかから


骨ばんだ腕の輪軸として
膝を畳んで仕舞おうか
錆びつきがちな足裏を
ふたつ交えて運ぼうか
行きつ　戻りつ
行きつ　戻りつ
また戻りつ

「いつまでいるの？」

…そうだね。
分からない

あたし　お気に入りのパンプス
履けないんだよ　出られない
寄る辺ない小指が
とかく痛むんだよ　出られない

思い沈むはそればかり

休憩と呼ぶは容易いが
幽閉と呼ぶは容易いが
あぁ水面漂うひとひらの
あぁ羽根が迎えた成れの果て

「はやくおいでよ」

…うぅん。
困ったねえ
さっき小指のつけ根
ぐるぐる巻き付けた糸に
訊いてみるといい

朝日も西日も
闇すら訪れない
蛍光灯に敷かれて煌々と
ひがないちにち
冷し　しのぎ
冷し　しのぎ
鈍く　こわばるまで

放置すぼめ鬱血を待つ

休憩と呼ぶは容易いが
幽閉と呼ぶは容易いが
あぁ水面漂うひとひらの
あぁ羽根が迎えた成れの果て

気怠い恐怖と安穏が
澱めくこの部屋なら
開けられやしないよ
だって　中から、鍵

「いつまでいるの？」