揺れる街路樹の影、重なるように歩いた。
失くした何かを探すように俯く君と。
何気なく始まって、何もなかったように終わる。
意味のない出会いと別れ繰り返し過ぎた。
今日までが答えのない偽りだったとしても
もう戻れない、止まれば涙が零れそうだ。
片隅に忘れ去られ、埃を被った本の
最後のページに走り書いたサヨナラの文字
いつもこうだ。幸せは水を掴むように脆くて、
涙で濁った悲しみの味がする。
永遠に続くものはないとわかっちゃいるけど、願わずにはいられないよ。
傷痕穿つように響いた。
今もまだ、君の声が胸の奥で、呼びかけるあの日の僕に
「その心に嘘はないか?」
いつまでも、夢を見てるこの瞳の奥に消えないイメージ、笑顔の君が映る。
いつもの公園とか、帰り道寄るコンビニ、暗い夜道照らすのは街灯の明かりだけじゃなくて。
忘れたい時に程、何故か優しく煌く思い出どこかで捨ててしまえばいいのに。
ひとつだけ、叶うならば、あの時の嘘戻して
でも、意味ないね。多分僕はまた新しい嘘をつく。
今もまだ、君の声が胸の奥で、呼びかけるあの日の僕に
「その心に嘘はないか?」
掴めたのに、手を伸ばさず、耳を塞いだ。
いつまでもこの場所から動けない空回る日々。
今もまだ、君の声が胸の奥で、呼びかけるあの日の僕に。
この心に嘘はなかった。
夢が覚めて、現在を視てるこの瞳の奥にも消えないイメージ、笑顔の君が映る。