時雨月
通り雨みたいだね あまりにも敢え無過ぎる
窓に映る君の姿が遠く感じて手が届かない
向かい合わせの愛に気づかないから

捲き上がる白い風は
君の冷たい頬を掠めて星空へ消えて行った

雨が涙に混じる 作り出された眼差し
それはまるでナイフのように僕の心を掻き毟るから
短き日々を頭から消せなくて

鮮やかに彩られた空に
思い出たちを浮かべて泣きながら抱き寄せ
言葉で上手く言えないけれど
それはもうすぐ君へと伝わる筈だから

鮮やかに彩られた空に
思い出たちを浮かべて泣きながら抱き寄せ
耐え切れずに零れ出す想い
長い沈黙を破り口許に触れた

全ての想いは言葉で表せない
だから抱き締めたまま沈みたい