【プール】
眠れないときには
窓を開けて空眺めている
吹き込む風に呑まれ
静寂に落ち 就く
暗がりを抜けて
見える扉を開いたなら
創造思想 歌う
僕が描いた世界だ
一片の曇りなど無き理想ばかりを
積んではまた崩す
絶えなく満ちぬプール
泳ぐ僕は果てしなく
無限大の可能性を―。
今はまだ目覚めぬようにと
生温く照らす太陽には
ブラインド降ろして隠して
憂うこの時を忘れていたい
せめて全て
この夜に飲まれてしまえばと
歪み 悔やみ 苦しんだ心が
作り上げたのは 幻・・・
振り返るほどの余裕も無く
壊れそうで目を閉じた
その先でただ繰り返す日
「抜け出したい」とまた嘆いている
ここで僕は宛ても無く
彷徨い続けるわけには―。
目を覚まして行かなくては変われない
生温い温度に甘えて
霞みつつあった現実を
見つめ直して進むとしよう